リースバックは、自宅を売却しても住み続けられ、老後資金を確保できる点が魅力ですが、知識不足によるトラブルもしばしば起こります。ただし、仕組みや注意点を理解すれば安心して利用可能です。本記事では、よくあるトラブル事例と回避方法を解説します。ぜひこの記事の内容を、リースバックの成功のために活かしてください。
リースバックを利用する際の注意点
リースバックは、自宅を売却しても引っ越しをせずに住み続けられ、老後資金としてまとまった資金を確保できる点が大きなメリットですが、利用にあたってはいくつか注意すべき点があります。売却後は所有物ではなくなる
まず、売却後の住宅は自分の所有物ではなくなるため、住み続けるには毎月家賃を支払う必要があります。家賃設定を十分に確認せずに契約すると、リースバック前よりも生活費の負担が増えてしまう可能性があり、場合によっては家賃を支払えず契約解除や退去に至るケースもあるため注意が必要です。売却価格が通常より低くなりやすい
次に、リースバックでは住宅の売却価格が通常の不動産売却よりも低くなる傾向があります。一般的には市場価格の60〜80%程度が目安とされており、高値での売却を希望する方にとってはデメリットに感じられることもあるでしょう。契約期間にも要注意
また、賃貸借契約の内容にも注意が必要です。多くの場合、契約期間に制限のある定期賃貸借契約が採用されており、2〜3年で契約が満了し、その後は原則として退去しなければなりません。長期間住み続けたい場合は、普通賃貸借契約が可能な不動産会社を選ぶ、もしくは将来的な買戻しを視野に入れておくことが重要です。リースバックでよくあるトラブル事例
リースバックは、自宅を売却して現金を得ながら、そのまま住み続けられる仕組みとして注目されています。一方で、契約内容や業者選びを誤ると、思わぬトラブルに発展するケースも少なくありません。実際に起きているトラブル事例を知っておくことで、事前に注意すべき点や確認すべきポイントが明確になります。家賃の高騰による家計の圧迫
まず多く見られるのが、家賃が高騰してしまったという事例です。リースバックの家賃は売却価格を基準に算出されるため、周辺の賃貸相場より高くなる傾向があります。契約時に「家賃は上がらない」と説明されていても、更新時に値上げを求められるケースもあり、結果として家計を圧迫し、退去を選ばざるを得なくなる方もいます。相場よりも安く売却してしまう
次に、相場よりもかなり安く売却してしまったというトラブルです。リースバックは買取である以上、仲介売却より価格が下がりやすい仕組みですが、業者によっては著しく低い金額を提示することがあります。あまりに低い価格での売却は、低廉譲渡と判断され、贈与税の課税リスクが生じたり、ローン残債がある場合には債権者とのトラブルにつながるおそれもあります。契約更新ができず退去を求められる
契約更新ができず、退去を求められたというケースも注意が必要です。リースバックでは定期借家契約が用いられることが多く、契約期間満了後は再契約できない可能性があります。住み続けられると思っていたにもかかわらず、オーナーの判断で退去を求められることもあり、長期居住を前提としていた方にとっては大きな問題となります。買戻し契約の不備に関するトラブル
また、買戻しの契約に不備があったことによるトラブルも見逃せません。買戻しはリースバックの大きな魅力ですが、条件を曖昧にしたまま契約すると、転売されたり、買戻しを拒否されたりする可能性があります。買戻し可能な期間や価格を明確に書面化しておかなければ、想定より高額な金額を提示されることもあります。不動産を勝手に売却される
勝手に売却されたという事例も存在します。契約上、所有者が第三者に売却すること自体は違法ではなく、新しい所有者に契約内容は引き継がれます。しかし、知らないうちにオーナーが変わることは、住んでいる側にとって大きな不安要素です。相続人とのトラブル
相続人とのトラブルも起こりがちです。リースバックは所有権を手放す行為であるため、相続を前提としていた家族と事前に話し合いをしていないと、後々大きな争いに発展する可能性があります。売却先の不動産会社の倒産リスク
さらに、売却先の不動産会社が倒産した場合もリスクがあります。新たな所有者に契約が引き継がれるのが原則ですが、状況によっては住み続けられなくなる可能性も否定できません。そのため、契約前に会社の経営状況を確認することが重要です。修繕費負担をめぐるトラブル
修繕費の負担をめぐるトラブルも多く見られます。一般的な賃貸とは異なり、リースバックでは特約により修繕費を借主負担とするケースがほとんどです。どこまでが自己負担なのか、原状回復義務の有無などを事前に確認しておく必要があります。リースバック契約ができない事例もある
また、リースバック契約自体ができなかったという事例もあります。これは、買取価格が住宅ローン残債を下回り、抵当権を抹消できないことが主な原因です。利用するためには、ローン残債より高い評価額であることが前提となります。金額の高さが原因で買戻しができないことも
買戻し金額が高く、結局買い戻せなかったというケースも少なくありません。買戻し価格は売却価格の1.1〜1.3倍が一般的で、無計画な契約では現実的に支払いが難しくなります。高額な諸費用を請求される
最後に、高額な諸費用を請求されたというトラブルです。印紙税や抵当権抹消費用以外に、不明瞭な手数料を請求されることもあるため、内訳をしっかり確認することが大切です。参考:国土交通省 住宅のリースバックに関するガイドブック